型染めの代名詞とも言える江戸小紋。その一番の特徴は、反物一面に散りばめられた白抜きの繊細な柄です。
江戸小紋のルーツは武士の裃にあります。各藩はこぞって自分の家紋を映やすため裃柄に拘りました。
おしゃれ着としてはもちろん、遠くからみると色無地のように見える事もあり柄の選び方や帯の合わせ方次第では、特に以下に挙げる柄「三役」にあっては、紋を入れると略礼装になります。
※鮫
鮫肌の模様を表した柄。鮫肌は固いことからそれを鎧に例えて厄除け・魔よけの意味が。
※角通し
縦横垂直にキリ粒が並ぶことから、武士道で最も重要な縦横筋を通すの意を表す。整然と凛々しく並ぶ様が勇ましい。
※行儀
極細のキリ粒が斜め45度に配された柄。お辞儀の角度からくる。行儀が良いの意。
で、前置きが長〜くなりましたが、今回作った江戸小紋はかなりおしゃれ着よりの物。
これに紋を入れても略礼装にはなりません。
柄的にはとても地味なので裾まわしをエンジ色にしてみました。